はじめての特殊清掃亡くなった後の部屋を、最初に任せる一社を。

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コラム/法令と責任

排出者責任という考え方無許可の回収業者に頼むと、
責任は依頼した側に残ります。

遺品整理や片付けで出た家財を運ぶには、市町村ごとの許可が要ります。許可のない業者に頼んで問題が起きたとき、行政が「責任者」として見るのは、運んだ業者だけではありません。

ここでは、公的機関が公開している記載だけを使って、どこまでが依頼した側の責任になるのかを整理します。

家庭の家財を運べる会社は、決まっています

ご家庭から出る不用品や家財は、法律上「一般廃棄物」にあたります。これを業として収集・運搬するには、その区域を管轄する市町村長の許可が必要です1。会社の規模や実績とは関係なく、許可がなければ運べません。

環境省は、市区町村の許可や委託を受けずに家庭のごみを回収業者が収集することは認められていない、と案内しています2。名古屋市も、片付け業や遺品整理業に伴って出たごみを市の許可なく運ぶことは廃棄物処理法違反にあたるとしています3

亡くなった方のお部屋を片付けるときも、扱いは同じです。思い出の品であっても、運び出して処分する段階では一般廃棄物として法律の対象になります。

「排出者」は、ご家庭です

ここが、多くの方が知らないまま業者を選んでしまうところです。名古屋市は、次のように書いています。

片付け後のごみ(一時多量ごみ)の排出者はそのご家庭です。市の許可のない事業者では他人のごみは運べません。

名古屋市環境局3

ごみを出した人=排出者は、業者ではなくご家庭のほうだ、という整理です。そのうえで、同じ愛知県内の豊田市は、無許可業者を利用した場合のリスクをこう書いています。

不適正事案が発生した場合、排出者が罪に問われたり、廃棄物撤去費用を請求される場合があります。

豊田市4

頼んだ相手が家財を不法投棄した場合、その後始末が依頼した側に回ってくることがある、ということです。相手が姿を消せば、残るのは排出者の名前です。

罰則の対象は、運んだ業者のほうです

名古屋市は、市の許可なくごみを運んだ場合の罰則を「5年以下の懲役もしくは一千万円以下の罰金(又はそれらの併科)」(廃棄物処理法第25条)と案内しています3。これは無許可で運搬した事業者にかかるものです。

依頼した側にそのまま同じ罰則がかかるという記載は、確認できていません。依頼した側に残るのは、上に引用した「罪に問われたり、廃棄物撤去費用を請求される場合がある」という範囲です。実際にどう扱われるかは事案ごとの判断になります。

許可は、市町村ごとに別々です

もう一つ、見落とされやすい点があります。廃棄物処理法が求めているのは「当該業を行おうとする区域を管轄する市町村長の許可」です1

つまり、名古屋市の許可を持っている会社が、そのまま一宮市の家財を運べるわけではありません。「愛知県全域対応」と書かれていても、家財の運搬まで自社の許可でできるかどうかは、市ごとに変わります。

当サイトが市ごとに順位を作り直しているのは、この理由によります。同じ会社でも、市が変われば許可の有無が変わり、順位も変わります。考え方は掲載の基準に書いています。

名古屋市で、正規に頼む方法

名古屋市は、引越しや片付け・遺品整理で一度に大量に出るごみを「一時多量ごみ」と呼び、3つの方法を案内しています5

  • 通常の収集に出す。量と分別のルールの範囲で、いつもの集積場所に出す方法です。
  • ご自身で処理施設に運ぶ(自己搬入)。手数料は10kgごとに200円です62026年10月1日からは10kgごとに270円に改定される予定です7
  • 市の許可業者に依頼する。名古屋市は、家庭系の許可業者一覧を区ごとに4分割したPDFで公開しています5

特殊清掃の会社に片付けまで頼む場合は、3つめにあたります。その会社が自社の許可で運ぶのか、許可業者に委託するのか、どちらかがはっきりしていれば問題ありません。

電話で1つだけ聞くとしたら

次の一言で足ります。

聞くこと家財の運搬は、御社の一般廃棄物収集運搬業の許可でやりますか。それとも許可業者さんへの委託ですか。

どちらでも構いません。自社の許可でも、委託でも、法律上は適正です。困るのは、この質問に答えられない会社です。

名古屋市は、「定額料金」「即日対応」「格安」といった表示で呼び込む無許可の回収業者について、高額請求や契約後の威圧的な態度、クレジット決済の強要といった事例を挙げて注意を呼びかけています8

国民生活センターに寄せられた不用品回収サービスの相談は、2018年度の1,354件から2021年度の2,231件へと増えています9。同センターは、依頼の前に一般廃棄物処理業の許可の有無を確かめるよう勧めています。

よくあるご質問

自分で処分場に持ち込むのは、違法になりませんか

ご自身のご家庭のごみをご自身で運ぶ分には、許可は要りません。名古屋市も自己搬入を正規の方法として案内しており、手数料は10kgごとに200円です。2026年10月1日からは270円に改定される予定です。6,7

特殊清掃の会社が、一般廃棄物の許可を持っていませんでした

許可業者に委託して適正に処理する旨を明示していれば、法律上の問題はありません。当サイトは、自社で許可を持っている場合と、提携先に委託している場合を配点上で区別しています。どちらでもない、つまり許可について何も書いていない会社は避けてください。

「無料で回収します」と回っているトラックに頼んでもいいですか

環境省は、無許可の回収業者を利用しないよう呼びかけています。名古屋市も、格安や即日をうたう無許可業者への依頼を避けるよう案内しています。回収そのものが無料でも、運んだ先で適正に処理される保証がありません。2,8

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出典

  1. 法務省 日本法令外国語訳データベースシステム「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(第2条・第7条)」https://www.japaneselawtranslation.go.jp/ja/laws/view/4529(2026-08-04取得)
  2. 環境省「廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!」https://www.env.go.jp/recycle/kaden/tv-recycle/qa.html(2026-08-04取得)
  3. 名古屋市環境局「片付け業や遺品整理業に伴って出たごみを市の許可なく運ぶと違法です」https://www.city.nagoya.jp/kankyo/page/0000158990.html(2026-08-04取得)
  4. 豊田市「違法な「無許可」の不用品回収業者を利用しないでください!」https://www.city.toyota.aichi.jp/kurashi/gomi/gomi/1059300.html(2026-08-05取得)
  5. 名古屋市「引越しや片付け、遺品整理などで一度に大量に出るごみ(一時多量ごみ)の処理」https://www.city.nagoya.jp/kurashi/gomi/1012410/1012415.html(2026-08-04取得)
  6. 名古屋市「ご自分で処理施設に搬入する場合(自己搬入)」https://www.city.nagoya.jp/kurashi/gomi/1012183/1033991.html(2026-08-04取得)
  7. 名古屋市「粗大ごみ手数料のめやす」https://www.city.nagoya.jp/kurashi/gomi/1012183/1035058/1012184/1012185.html(2026-08-04取得)
  8. 名古屋市「市の許可のない回収業者には粗大ごみなどの処分を頼まないで」https://www.city.nagoya.jp/kurashi/gomi/1012183/1035058/1012184/1026025.html(2026-08-04取得)
  9. 独立行政法人国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル──市区町村から一般廃棄物処理業の許可を受けず、違法に回収を行う事業者に注意!(2022年11月2日公表)」https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20221102_1.html(2026-08-04取得)

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