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においが消えないとき「完全消臭」の一言より、
契約書の四行。
掃除をしたのににおいが戻る。この段階で必要なのは、より強い消臭剤ではなく、どこまでを誰が保証するのかを決めることです。
なぜ、拭いても戻るのか
亡くなってから時間が経った場合、体液の漏出や臭気が生じることが法医学の総説で指摘されています1。漏れたものが床材の継ぎ目や下地に届いていれば、表面をいくら拭いても発生源はそこに残ります。
ですので、消臭の見積を頼むときの最初の質問は「どんな薬剤を使いますか」ではありません。「どこまで染みているか、どうやって確かめますか」です。ここに具体的な答えが返ってこない会社は、範囲を決めずに作業に入ることになります。
消臭の技術的な方式について、当サイトは公的機関の資料で確認できた範囲を超える説明をしません。方式の優劣を断定する情報を、出典なしに書くことはできないためです。代わりに、契約でどう身を守るかを書いています。
「消臭保証」を見るときの四行
保証をうたう会社は多くあります。契約書に次の4つが書かれているかどうかで、意味がまったく変わります。
- 期間。いつまで保証されるのか。引渡しの日からか、作業完了の日からか。
- 判定の方法。においが残っているかどうかを、誰がどうやって判断するのか。「お客様が納得するまで」という書き方は、実際にはどちらの側も動かせません。においには公的な物差し(臭気指数)と国家資格の測定者も存在します(においを、誰が測るのか)。
- 再施工の範囲。同じ作業をもう一度なのか、床材の撤去まで含むのか。
- 費用の負担者。再施工にかかる材料費・出張費を、どちらが負担するのか。
この4つを聞いて、その場で答えられる会社と、書面に書き足してくれる会社は、信用してよい目安になります。口頭だけで済ませようとする場合は、いったん持ち帰ってください。
金額が後から動いたとき
よくあるご質問
市販の消臭剤では消えませんか
表面に届く範囲であれば効果があります。届かない場所に染みている場合は、上から香りを足すことになり、時間が経つと元に戻ります。まず「どこまで染みているか」を確かめるのが先です。
「完全消臭」と書いてある会社は信用できますか
書いてあること自体は判断材料になりません。見るべきなのは、その言葉に対応する保証の中身が契約書に書かれているかどうかです。期間、判定の方法、再施工の範囲、費用の負担者。この4つが書面にないなら、口約束と同じです。
消臭だけを頼めますか
会社によります。ただし、原因が残ったままの消臭は再発します。清掃の範囲と消臭の範囲がどう分かれているかを、見積の行で確認してください。
出典
- 日本医科大学医学会「金涌佳雅「孤立(孤独)死とその実態」日本医科大学医学会雑誌 2018年14巻3号 100-112頁」https://www.nms.ac.jp/sh/jmanms/pdf/014030100.pdf(2026-08-04取得)
- 独立行政法人国民生活センター「こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル(2018年7月19日公表)」https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20180719_1.html(2026-08-04取得)
- 独立行政法人国民生活センター「見守り新鮮情報 第525号(2025年10月30日)」https://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_mailmag/mj-shinsen525.html(2026-08-04取得)
- 消費者庁「訪問販売(特定商取引法ガイド)」https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/doortodoorsales/(2026-08-04取得)
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