「無料回収」と書いてある業者に頼んでもいいですか
環境省は、市町村の許可を受けていない回収業者を利用しないよう呼びかけています。国民生活センターにも相談が寄せられています。無料でも、家庭のごみは出した側に処理の責任が残ります。まず許可と処理経路を確かめてください。3,4
コラム/会社の選び方
同じ「部屋の物を運び出す」作業なのに、遺品整理・不用品回収・生前整理と、呼び名がいくつもあります。どれに頼めばいいのか分からなくなります。
結論から言うと、呼び名で決まることは何もありません。違いが出るのは、家財をどの許可で運ぶかです。

先に、確認できなかったことを書きます。「遺品整理業」や「不用品回収業」という業種を定めた法律は、当サイトの調査では確認できませんでした(2026年8月時点)。つまり、これらは名乗り方であって、名乗るために国の許可が要るものではありません。
では何が違うのか。家財を運ぶときに必要な許可と、買い取るときに必要な許可です。ここは法律で決まっています。
家庭から出た廃棄物を業として収集・運搬するには、市町村ごとの一般廃棄物収集運搬業の許可が必要です1,2。都道府県の許可でも、国の許可でもありません。市をまたぐなら、その市ごとに必要になります。
環境省は、市町村の許可を受けていない回収業者を利用しないよう呼びかけています3。国民生活センターにも、無許可で回収を行う事業者をめぐる相談が寄せられています4。
そして重要なのは、家庭から出るごみは、排出した側に処理の責任が残るという点です。名古屋市は、片付け業や遺品整理業に伴って出たごみを市の許可なく運ぶことは違法であり、廃棄物処理法第25条の罰則の対象になると案内し、あわせてこの排出者責任の原則も示しています5。無許可の会社に渡してしまうと、依頼した側も無関係ではいられません。
もう一つの経路が買取です。古物の売買を業として行う場合は、古物営業法にもとづく古物商の許可が必要です6。これは「処分」ではなく「売買」なので、廃棄物の許可とは別の枠です。
買取をあわせて頼む場合は、許可の有無と、買い取れなかったものをどう処分するのかの2つを確かめてください。確かめ方は買取と古物商許可の記事にまとめました。
この質問だけ「出た家財は、どの許可で、どこの会社が運びますか。買い取るものがある場合、古物商の許可はありますか」
答えられる会社は、自社の処理経路を把握しています。答えをはぐらかす会社は、そこで分かったことになります。名古屋市など、許可業者の一覧を公開している市もあるので、ご自身で照合することもできます。
なお、許可を持っていないこと自体が悪いとは限りません。名古屋市のように新規の許可を出さない方針の市もあり、能力があっても取れない場合があります。だから見るべきは「許可の有無」だけではなく、「どの経路で処理するのかを説明できるか」です。
環境省は、市町村の許可を受けていない回収業者を利用しないよう呼びかけています。国民生活センターにも相談が寄せられています。無料でも、家庭のごみは出した側に処理の責任が残ります。まず許可と処理経路を確かめてください。3,4
資格は、廃棄物の許可とは別のものです。家庭から出た廃棄物を業として運ぶには市町村の許可が必要で、民間資格でこれを代えることはできません。資格で何が分かって何が分からないかは別の記事にまとめています。1
ご自身のご家庭のごみをご自身で運ぶ分には、許可は要りません。名古屋市も自己搬入を正規の方法として案内しています。手数料は重量制で、2026年10月1日から10kgごとに270円に改定されます。7
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