はじめての特殊清掃亡くなった後の部屋を、最初に任せる一社を。

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コラム/会社の選び方

「登録」という表示名乗れるのは、
名簿に載っている営業所だけです。

清掃会社のサイトで「登録建築物清掃業」「建築物ねずみ昆虫等防除業登録」という表示を見かけることがあります。この表示には法律の裏づけがあり、登録した営業所だけが名乗れます。そして愛知県は、登録営業所の一覧を公開しています。

一般廃棄物の許可編に続いて、今回もその一覧を実際に開き、当サイトの9社と突き合わせました。

どういう制度か──清掃の「業法」ではありません

根拠は建築物衛生法(建築物における衛生的環境の確保に関する法律)です。12条の2は、建築物における清掃を行う事業など8つの事業について、営業所ごとに、その所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けることができると定めています1

条文の言葉づかいがすでに答えを含んでいます。「受けなければならない」ではなく「受けることができる」。つまり任意の登録制度で、登録が無くても清掃の仕事はできます。愛知県も「登録を受けていない営業所が登録を受けた旨を表示することはできませんが、その業務を行うことについては何ら制限を加えるものではありません」と明記しています2

では登録に何の意味があるのか。12条の2第2項は、登録の条件として機械器具その他の設備事業に従事する者の資格が厚生労働省令の基準に適合することを求めています1。有効期間は6年で、更新にはまた審査があります1

そして12条の3。登録を受けた営業所だけが、「登録建築物清掃業」「登録建築物ねずみ昆虫等防除業」などと表示できます1

ひとことで言うと

特殊清掃そのものを規制する業法は存在しませんが(特殊清掃とは)、「登録◯◯業」という表示にだけは、法律の裏づけと名簿があります

表示があるなら名簿に載っているはずで、載っていなければその表示は使えないはずのもの。ここが確かめどころです。

愛知県の一覧と、9社を照合した結果

愛知県は8業種それぞれの登録営業所一覧を公開しています(令和7年6月末日現在)2。特殊清掃に関わりそうな2業種を開きました。

一覧登録営業所数当サイト掲載9社のうち
建築物清掃業194営業所0社
建築物ねずみ昆虫等防除業119営業所0社

社名の表記ゆれを吸収したうえで(法人格の有無・全角半角)、完全一致でも部分一致でも0社でした。照合の記録は当サイトのデータとして残してあります。

この0社を「9社は怠慢だ」と読むのは誤りです。この登録制度が主に想定しているのは、多数の人が使うビルなどの継続的な衛生管理です。実際、登録基準について条文は「多数の者が使用し、又は利用する建築物」の業務に必要かつ十分なものでなければならない、と書いています1。個人の住宅で行う特殊清掃は、この制度が主に見ている場面と違います。

ですから読み方はこうなります。登録が無いことは減点材料になりませんが、「登録している」という表示を見たら、名簿と突き合わせて確かめられます。一覧には登録番号・営業所名称・所在地が載っており、たとえば「愛知県2023清第2号」のような番号まで公開されています2

確かめ方(3分で終わります)

1愛知県の「建築物登録業について」のページを開く

検索エンジンで「愛知県 建築物登録業」と打つと出ます。8業種それぞれの登録営業所一覧(PDF)へのリンクが並んでいます2

2該当する業種のPDFを開き、社名で探す

「登録建築物清掃業」の表示なら建築物清掃業の一覧、「ねずみ昆虫等防除業」なら防除業の一覧です。名古屋市内の営業所も、この県の一覧に載っています(実物で確認済み)。PDFなので、パソコンなら検索機能(Ctrl+F)が使えます。

3見つからなかったら、登録番号を聞く

登録は営業所ごとなので、別の営業所での登録という可能性はあります。表示を掲げている会社に「登録番号を教えてください」と聞き、番号の交付元に確かめるのが確実です。一覧は年に何度か更新されるため、直近の登録が反映されていないこともあります。

ねずみ昆虫等防除業の一覧は、駆除を頼むときに使えます

もうひとつの一覧(建築物ねずみ昆虫等防除業・119営業所)には、実用の場面があります。虫の駆除だけを専門の会社に頼みたいときです。

当サイトは虫が出てしまったときで、厚生労働省のIPM(総合的有害生物管理)の考え方——駆除より先に発生源対策——を紹介しています3。この登録を持つ営業所は、防除の機械器具と従事者の資格について県の審査を受けています1。駆除の依頼先を探す出発点として、公的な名簿から始められます。

ただしここでも同じ注意がつきます。登録が無い会社が防除をしてはいけない、という制度ではありません2

なぜ当サイトはこれを書くのか

特殊清掃の業界には、業法が無いぶん、いろいろな「登録」「資格」「認定」の表示が並びます。そのうちどれが法律の裏づけを持ち、どれが民間団体の発行なのかは、表示を見ただけでは区別がつきません。

当サイトの方針はひとつです。表示の意味を調べて、読者が自分で確かめられる手段ごと渡す。一般廃棄物の許可(一廃編)、民間資格の中身(2つの資格の意味)に続いて、今回の登録制度で3本目になります。

なお、今回の照合結果(9社中0社)は、掲載順位の採点には使っていません。登録の有無がこの業態の実力差を表さない以上、点数にすると数字の見た目だけが独り歩きするからです。採点の考え方は掲載の基準に書いています。

よくあるご質問

登録がある会社のほうが安心ですか

機械器具と従事者資格について県の審査を受けた営業所だ、ということまでは言えます。ただしこの制度が主に想定しているのはビルなど多数の人が使う建築物の衛生管理で、住宅の特殊清掃の品質を直接保証するものではありません。特殊清掃の会社選びでは、見積の内訳や保証の書面など、確かめられる事実を優先してください。1

「建築物清掃業登録」と書いてある特殊清掃業者を見ました。本物か確かめられますか

確かめられます。登録した営業所だけがこの表示を使え、愛知県は登録番号・営業所名称・所在地入りの一覧を公開しています。一覧に見当たらない場合は、会社に登録番号を聞いてください。登録は営業所ごとなので、県外の営業所での登録という場合もあります。1,2

掲載9社が0社ということは、頼まないほうがいいのでは

いいえ。この登録は任意で、無くても業務に制限はないと愛知県が明記しています。ビル管理を主戦場にしない会社が登録を持たないのは自然なことです。この記事の目的は9社の評価ではなく、「登録」という表示を見たときに読者が自分で確かめられるようにすることです。2

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出典

  1. e-Gov法令検索(デジタル庁)「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(昭和45年法律第20号)第12条の2(登録)・第12条の3(登録の表示)」https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC1000000020(2026-08-15取得)
  2. 愛知県「建築物登録業について(登録営業所一覧・令和7年6月末日現在)」https://www.pref.aichi.jp/soshiki/eisei/0000025666.html(2026-08-15取得)
  3. 厚生労働省「建築物における維持管理マニュアル 第6章 ねずみ等の防除──IPM(総合的有害生物管理)の施工方法」https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu-eisei09/pdf/03g.pdf(2026-08-13取得)

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