はじめての特殊清掃亡くなった後の部屋を、最初に任せる一社を。

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コラム/会社の選び方

資格で分かること、分からないこと「事件現場特殊清掃士」とは、
何を示す資格なのか。

各社の公式サイトに並ぶ「事件現場特殊清掃士 在籍」「遺品整理士認定」。当サイトの配点表にも入っています。

ただ、これらが何を保証していて、何は保証していないのかは、あまり説明されていません。結論から書くと、資格より許可のほうが重いというのが当サイトの立場です。理由を書きます。

事件現場特殊清掃士

認定しているのは、一般社団法人 事件現場特殊清掃センター(北海道千歳市)です1。同センターの養成講座を受けて認定を得る仕組みで、特殊清掃に関する知識と対応を学ぶものとされています。

つまりこの資格が示しているのは、その講座を受けた人が社内にいるということです。施工した現場の数や、消臭がうまくいった割合を示すものではありません。

公式サイトで確認できなかったこと

当サイトが公式サイトを確認した範囲では、この資格について「民間資格である」と明示する記載も、「国家資格である」と書かれた記載も、どちらも見つかりませんでした(2026年8月確認)。

認定しているのが一般社団法人であり、独自の養成講座を通じて認定している以上、法律にもとづく資格ではありません。ただ、そのことが公式サイトにはっきり書かれているわけではないため、「国の資格だ」と受け取ってしまう余地は残っています。

遺品整理士

認定しているのは、一般財団法人遺品整理士認定協会です2。こちらも養成講座があり、協会の説明では「遺品整理の取り扱い手順や遺品整理に関わる法規制等の知識」を身に付けるものとされています。

注目していただきたいのは、講座の内容に法規制の知識が入っている点です。遺品整理では廃棄物処理法や古物営業法が関わってきますから、そこを学んだ人が社内にいることには意味があります。

ただし、これも「学んだ」ことを示すものであって、実際にその会社が許可を取っているかどうかとは別の話です。

なぜ、許可より軽く配点しているのか

当サイトの配点は、一般廃棄物収集運搬業の許可が20点、事件現場特殊清掃士が10点、遺品整理士が5点です。資格より許可を重くしています。理由は2つです。

  1. 許可は、無ければ違法になります。家庭から出た家財を業として運ぶには、その区域の市町村長の許可が要ります3。名古屋市は、市の許可なく片付け業や遺品整理業に伴うごみを運ぶことは廃棄物処理法違反にあたるとしています4。有無で適法か違法かが変わる項目です。
  2. 資格は、無くても営業できます。特殊清掃を行うために法律上必要な資格は、ありません。資格を持たない会社が悪いわけではなく、資格を持つ会社が法的に上位なわけでもありません。

ただし、許可が「無い=失格」ではありません

ここは誤解されやすいので、はっきり書きます。

総務省が全国の遺品整理サービス事業者69社を調べたところ、一般廃棄物収集運搬業の許可を持っていたのは34社(約半数)で、35社は持っていませんでした5。そして持っていない35社のうち21社は取得を希望していましたが、取れていません5

この許可は、市町村の一般廃棄物処理計画に適合することなどを満たして初めて与えられるもので、報告書は「一定の能力を示せば必ず許可が取得できるという性格のものとはなっていない」としています。調査に協力した28市町村のうち22市町村が、新たに許可を出す予定はないと答えています5

ですので、当サイトの20点は「これが無い会社は避けてください」という意味ではありません。自社の許可・許可業者への委託・買取のどれで処理するのかを説明できるかを見るための項目です。詳しくは許可を自分で確かめる方法に書きました。

資格を配点に入れているのは、会社が学ぶことに時間と費用を割いたという事実が読み取れるからです。それ以上でも、それ以下でもありません。配点の全体は掲載の基準で公開しています。

資格が書いてあったら、何を聞くか

「資格をお持ちですか」と聞いても、公式サイトに書いてあることの確認にしかなりません。聞くなら、次のほうが役に立ちます。

聞くこと当日、現場に入る方は資格をお持ちの方ですか。

会社として認定を受けていることと、ご自宅に来る人がその人であることは別です。作業を外注している場合もあります。

あわせて聞くこと清掃・遺品整理・原状回復のどこまでが御社の作業ですか。

資格の有無より、工程のどこを誰が担当するかのほうが、当日の進み方に直結します。

資格の話は、会社を選ぶときの最後の一押しには使えます。ただ、最初の絞り込みは、許可と、見積の内訳が出るかどうかで行ってください。この2つのほうが、確かめやすく、外したときの損害が大きい項目です。

よくあるご質問

資格を持っていない会社は、避けたほうがいいですか

その一点だけで避ける理由にはなりません。特殊清掃を行うために法律上必要な資格はないため、資格がなくても適法に営業できます。先に確かめていただきたいのは、家財を運ぶ許可があるか、あるいは許可業者に委託する旨を明示しているかのほうです。3

資格があれば、消臭がうまくいくということですか

そこは分かりません。どちらの資格も、養成講座を受けたことを示すもので、施工の結果を保証するものではありません。においの再発が心配な場合は、資格の有無ではなく、やり直しの条件が書面に残るかどうかで確かめてください。

2つの資格に、上下はありますか

認定している団体が別で、扱う範囲も違うため、上下として比べるものではありません。事件現場特殊清掃士は特殊清掃そのもの、遺品整理士は遺品の取り扱いと関連法規が中心です。両方を掲げている会社は、清掃から遺品整理までを続けて扱う体制を整えようとしていると読み取れます。1,2

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出典

  1. 一般社団法人 事件現場特殊清掃センター「一般社団法人 事件現場特殊清掃センター 公式サイト」https://www.csc-mind.org/(2026-08-04取得)
  2. 一般財団法人遺品整理士認定協会「遺品整理士とは(一般財団法人遺品整理士認定協会)」https://www.is-mind.org/about-seirishi/(2026-08-05取得)
  3. 法務省 日本法令外国語訳データベースシステム「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(第2条・第7条)」https://www.japaneselawtranslation.go.jp/ja/laws/view/4529(2026-08-04取得)
  4. 名古屋市環境局「片付け業や遺品整理業に伴って出たごみを市の許可なく運ぶと違法です」https://www.city.nagoya.jp/kankyo/page/0000158990.html(2026-08-04取得)
  5. 総務省行政評価局「遺品整理のサービスをめぐる現状に関する調査結果報告書(令和2年3月)」https://www.soumu.go.jp/main_content/000675388.pdf(2026-08-05取得)

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