はじめての特殊清掃亡くなった後の部屋を、最初に任せる一社を。

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コラム/亡くなった後の実務

請求しないともらえないお金入っていた保険で、
決まり方が違います。

亡くなった方が加入していた健康保険から、葬祭の費用の一部が支給される制度があります。申請しないと支給されません。

ただし、国民健康保険と健康保険(会社の健保)とで、金額の決まり方がまったく違います。そこを知らないと、確かめる先を間違えます。

条文の書き方が、違います

まず、会社の健康保険(協会けんぽ・健保組合)の側です。

被保険者が死亡したときは、その者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うものに対し、埋葬料として、政令で定める金額を支給する。

健康保険法 第100条第1項1

その「政令で定める金額」も決まっています。

法第百条第一項の政令で定める金額は、五万円とする。

健康保険法施行令 第35条2

次に、国民健康保険の側です。書き方が変わります。

市町村及び組合は、被保険者の出産及び死亡に関しては、条例又は規約の定めるところにより、出産育児一時金の支給又は葬祭費の支給若しくは葬祭の給付を行うものとする。

国民健康保険法 第58条第1項3
健康保険(会社)国民健康保険
名称埋葬料葬祭費
金額の決まり方政令(全国一律)1市町村の条例・規約3
金額5万円2市町村によって違います

国保の葬祭費について「全国いくら」とは書けません。お住まいの市町村で確かめる必要があります。

名古屋市の場合

名古屋市の国民健康保険では、被保険者が亡くなったときに5万円の葬祭費が、世帯主または葬祭を行った方に支給されます4

申請の窓口は区役所の保険年金課、または支所の区民福祉課です4

市の案内で確認できた必要書類は、死亡が確認できるもの(死亡診断書、火葬許可証など)、亡くなった方の国民健康保険の資格が確認できるもの、世帯主または葬祭を行った方名義の口座が分かるものです。申請者が世帯主でない場合は、葬祭を行ったことが分かるもの(会葬礼状など)も求められます4

支給されないことがあります

名古屋市は次の2点を案内しています4

  • 死亡前3か月以内に他の健康保険に加入していた場合は、そちらから葬祭費(埋葬料)を受けられることがあり、国民健康保険からは受けられません
  • 保険料に未納・滞納がある場合は、支給されないことがあります

会社を退職して間もない時期に亡くなられた場合は、前の健康保険のほうを先に確かめてください。

受け取れるのは誰か

健康保険の埋葬料は、条文が対象を絞っています。

その者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うものに対し…

健康保険法 第100条第1項1

そして、その人がいない場合の定めもあります。

前項の規定により埋葬料の支給を受けるべき者がない場合においては、埋葬を行った者に対し、同項の金額の範囲内においてその埋葬に要した費用に相当する金額を支給する。

同条第2項1

2項のほうは「かかった費用の範囲で」という書き方です。生計を維持していた方がいない場合は、実際に埋葬をした方が、5万円を上限に実費相当額を受け取る形になります。

疎遠だったご親族の葬祭を行った方も、ここに当たる可能性があります。領収書を残しておいてください。

片付けの前に、やっておくこと

1保険証を探して、取り分ける

どの健康保険に入っていたかで、申請先が変わります。お部屋を片付けるときに、保険関係の書類は必ず取り分けてください。捨ててしまうと確認に手間がかかります。

2葬祭の領収書を残す

健康保険の埋葬料は、受けるべき方がいない場合は実際にかかった費用の範囲での支給になります1。領収書が要ります。

3ほかの手続きとまとめて聞く

同じ窓口で、国民健康保険の資格喪失、高額療養費、後期高齢者医療の手続きなども関わります。「亡くなったので手続きに来ました」と伝えて、まとめて案内してもらってください。名古屋市には区役所・支所に「おくやみコーナー」があります5

これ以外にも受け取れるものがあります

年金を受けていた方であれば、まだ支払われていない分を「自己の名で」請求できます(未支給年金)。

賃貸にお住まいだった場合、家財保険に遺品整理費用や原状回復費用の補償が付いていることがあります6

費用が用意できない段階であれば、凍結された口座から一定額を払い戻せる制度もあります(凍結された口座から出せる分)。

よくあるご質問

葬祭費はいくらもらえますか

国民健康保険の葬祭費は、条例または規約で定めるところにより支給されるため、市町村によって違います。名古屋市の場合は5万円です。会社の健康保険の埋葬料は、政令で5万円と定められています。3,2,4

退職して間もない時期に亡くなりました

名古屋市は、死亡前3か月以内に他の健康保険に加入していた場合、そちらから葬祭費(埋葬料)を受けられることがあり、国民健康保険からは受けられないと案内しています。前の健康保険のほうを先に確かめてください。4

同居していない親族の葬儀を出しました。受け取れますか

健康保険の埋葬料は、生計を維持していた方で埋葬を行う方に支給されますが、その方がいない場合は、埋葬を行った者に対して、埋葬に要した費用に相当する金額が支給されます。領収書を残しておいてください。国民健康保険の場合は市町村の条例によるため、窓口にご確認ください。1,3

保険料が未納でした

名古屋市は、保険料に未納・滞納がある場合は支給されないことがあると案内しています。まず区役所の保険年金課にご相談ください。4

次に読むページ

出典

  1. e-Gov法令検索(デジタル庁)「健康保険法(大正11年法律第70号)第100条(埋葬料)・第115条(高額療養費)」https://laws.e-gov.go.jp/law/211AC0000000070(2026-08-13取得)
  2. e-Gov法令検索(デジタル庁)「健康保険法施行令(大正15年勅令第243号)第35条(埋葬料の金額)」https://laws.e-gov.go.jp/law/215IO0000000243(2026-08-13取得)
  3. e-Gov法令検索(デジタル庁)「国民健康保険法(昭和33年法律第192号)第57条の2(高額療養費)・第58条(葬祭費の支給)」https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192(2026-08-13取得)
  4. 名古屋市健康福祉局「【電子申請】国民健康保険における葬祭費の支給申請」https://www.city.nagoya.jp/kurashi/hoken/1011736/1011815/1034707/1033733.html(2026-08-13取得)
  5. 名古屋市「身近な方が亡くなられた後の手続き等をサポートします」https://www.city.nagoya.jp/kurashi/todokede/1007851/1034702/1008128.html(2026-08-04取得)
  6. 一般社団法人日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会「第10回 孤独死現状レポート(2025年12月発行)」https://www.shougakutanki.jp/general/info/kodokushi/news/kodokusiReport_10th.pdf(2026-08-04取得)

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