亡くなった人のものを片付けるのはいつからが良いですか
警察の検証が終わって鍵が戻ってからです。その日のうちに始める必要はありません。相続放棄を考えているなら、相続の開始を知った時から3か月の判断期間の中で、荷物に手をつけないまま専門家に相談してください。賃貸は貸主・管理会社と退去日を決めてから進めます。1
コラム/亡くなった後の実務
始められるのは、警察の検証が終わって鍵が戻ってからです。その日のうちに片付ける必要はありません。
一方で、片付けより先に来る期限と、片付ける前に決めておくことがあります。慣習の話ではなく、決まりのある4つだけを順に書きます。

お一人で亡くなっているのが見つかった部屋は、警察の検証が終わるまで入れません。片付けの話は、鍵が戻ってきてからです。鍵が戻る前にできるのは、見積の相談と、期限のある手続きの確認までです。
鍵が戻った日に片付けを始める必要はありません。最初にやるのは片付けではなく、玄関から順に写真を撮ることです。複数の会社に同じ条件で見積を頼むための材料になり、保険の請求にも使えます(鍵が戻ってからの順番)。
ここがいちばん大事な期限です。相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、単純承認・限定承認・相続放棄のどれかを選びます1。判断がつかない場合は、家庭裁判所に期間の伸長を申し立てられます2。
そして民法は、相続人が相続財産の全部または一部を処分したときは、単純承認をしたものとみなすと定めています1。部屋の片付けがこれにあたるかは事案ごとの判断ですが、相続放棄を少しでも考えているなら、荷物に手をつける前に弁護士か司法書士に相談してください。片付けてしまってから放棄を選べなくなった、という順番だけは避けたいところです(相続放棄と部屋の片付け)。
費用の立て替えや、荷物の持ち出しの前に
相続放棄を検討していないかを、家族の間で先に確かめてください。片付けの費用を立て替える、形見を持ち帰る、といった行為が相続財産の処分と評価される可能性があります。迷っている間は、何も動かさないのが安全です。
死亡届は、死亡を知った日から7日以内です3。火葬や葬儀はこの届出の後に進みます。部屋の片付けは、この手続きのあとで構いません。期限のある手続きの全体は期限のある手続きの一覧にまとめています。
賃貸の部屋は、契約で退去日が決まります。借主には、通常の使用による損耗と経年変化を除いて部屋を元に戻す義務があり、相続人がこれを承継します4。貸主・管理会社と退去日を決めてから、清掃と遺品整理の順番を組んでください。
貸主から業者を指定されることもあります。指定に従う義務があるかは契約の内容によるので、契約書を確認し、指定された会社の見積も項目別で受け取ってください(賃貸で入居者が亡くなったら)。
警察の検証が終わって鍵が戻ってからです。その日のうちに始める必要はありません。相続放棄を考えているなら、相続の開始を知った時から3か月の判断期間の中で、荷物に手をつけないまま専門家に相談してください。賃貸は貸主・管理会社と退去日を決めてから進めます。1
賃貸で退去日が決まっている場合と、汚染が広がっている場合です。各社は放置期間と汚染の深さを費用の変動要因に挙げています。急いで契約する必要はありませんが、鍵が戻った時点で見積を取っておくと、作業の範囲と金額の見当がつきます。5,6
法律上の決まりはありません。決まりがあるのは、警察の検証、相続放棄の判断期間、死亡届の期限、賃貸の退去日の4つです。慣習をどうするかはご家族で決めて構いません。
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