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コラム/亡くなった後の実務
片付けをしている方へ解約されるまで、
止まりません。
お部屋を片付けても、画面の中の契約は片付きません。月額のサービス、通信、有料の会員。引き落としだけが続きます。
国民生活センターが、この問題について公表しています。そこに、身も蓋もない一文があります。
事業者は、亡くなったことを知りません
国民生活センターは令和6年11月20日に、この問題を公表しています1。理由が明快に書かれています。
契約者が死亡していたとしても、事業者はその事実を知る手段がありませんので、相続人となる遺族等が解約手続きを行う必要があります
独立行政法人国民生活センター(令和6年11月20日公表)1
あたりまえのようで、見落とされます。役所に死亡届を出しても、月額サービスは止まりません。誰かが1つずつ解約するまで、引き落としは続きます。
そして同センターは、こうも書いています。
デジタル遺品の定義はありません
同1
故人がネット上に保有していた資産のデータや、サブスクリプションを契約していた場合のアカウントなども含めて呼ばれている、という説明です1。定義が無いものは、手続きの決まった窓口もありません。だから遺された側が探すことになります。
何に困るのか
同センターは、ID・パスワードの手がかりがないために手続きに困るケースがみられるとしています1。手続きに必要なIDとパスワードを遺族が把握しておらず、どのように請求を止めたらよいか分からない、という相談です1。
片付けの現場で実際に起きるのは、次のような順序です。
- 一 通帳やカードの明細で気づく
見覚えのない引き落としが毎月ある。ここで初めて契約の存在を知ります。
- 二 何のサービスか分からない
明細の表記だけでは事業者名が特定できないことがあります。
- 三 解約しようにも、入れない
端末がロックされている、IDが分からない、登録メールアドレスが見られない。
ログインしてよいかは、当サイトでは書きません
「家族なのだから、本人のアカウントに入って解約してよいのか」というご質問をいただきます。
当サイトではお答えしません。不正アクセス禁止法や各サービスの利用規約が関わる領域で、原文を確認していないためです。
各事業者に「契約者が亡くなったので解約したい」と直接連絡するのが、確実で安全な道です。事業者ごとに、死亡を証明する書類で手続きできる窓口があります。
片付けのときに、捨てないでください
作業に入る前に、清掃・遺品整理の会社へ「探してほしいもの」として具体的に伝えてください。始まってからでは間に合わないことがあります。
1スマートフォン・パソコン・タブレット本体
中身が見られなくても、本体は残してください。事業者への問い合わせで機種や番号が必要になることがあります。
2通帳・クレジットカードの明細
契約の存在を知る唯一の手がかりになることが多いものです。直近だけでなく、過去1年分あると年払いの契約も拾えます。
3メモ・手帳・付箋
IDやパスワードが手書きで残っていることがあります。ゴミに見える紙片が該当することがあるので、紙類はまとめて取り分けてもらってください。
4郵便物
利用明細や更新の案内が届きます。郵便の転送については郵便と、電気・ガス・水道に書きました。
ご自身の備えとして
国民生活センターは、対策の例も挙げています。
名刺サイズの紙にパスワード等を記入し、修正テープでマスキングなどした「スマホのスペアキー」を作り、万が一の際に家族がみつけられる場所に保管しておく方法があります
同1
あわせて、毎月支払いが発生しているインターネット上の契約は、サービス名・ID・パスワードを日頃から整理すること、エンディングノートの活用も挙げられています1。
完璧でなくて構いません
全部を書き出す必要はありません。「毎月お金が出ていくもの」だけを紙1枚にしておくだけで、遺された方の手間がまったく違います。
遺言書や任意後見のような手続きと違い、これは今日できます。書面の作り方に決まりもありません。
財産の行き先を決めておくなら遺言書を法務局が預かる制度、亡くなった直後の事務なら死後事務委任という言葉もあわせてご覧ください。
よくあるご質問
死亡届を出せば、サービスも止まりますか
止まりません。国民生活センターは、契約者が死亡していても事業者はその事実を知る手段がないため、相続人となる遺族等が解約手続きを行う必要があると説明しています。1つずつ連絡することになります。1
故人のスマホにログインして解約してもいいですか
当サイトではお答えしません。不正アクセス禁止法や各サービスの利用規約が関わる領域で、原文を確認していないためです。各事業者に「契約者が亡くなったので解約したい」と直接連絡するのが確実です。
何の契約か分かりません
通帳やクレジットカードの明細が手がかりになります。過去1年分あると、年払いの契約も見つかります。片付けのときにこれらを捨てないよう、作業前に会社へお伝えください。1
自分の備えとして、何をすればいいですか
国民生活センターは、名刺サイズの紙にパスワード等を記入して修正テープでマスキングした「スマホのスペアキー」を家族が見つけられる場所に保管する方法や、毎月支払いが発生する契約のサービス名・ID・パスワードを日頃から整理することを挙げています。1
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出典
- 独立行政法人国民生活センター「今から考えておきたい「デジタル終活」──スマホの中の"見えない契約"で遺された家族が困らないために(令和6年11月20日公表)」https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20241120_1.html(2026-08-13取得)
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