はじめての特殊清掃亡くなった後の部屋を、最初に任せる一社を。

コラム/契約と消費者トラブル

特殊清掃・遺品整理の見積トラブル起きている型は5つ。
防ぎ方は、契約の前にあります。

国民生活センターには、遺品整理や片付けのサービスで「見積より高い金額を後から請求された」という相談が繰り返し寄せられています。特殊清掃も同じ構造で起きます。

このページは、公表されている実例の金額と、トラブルの型、そして契約前にできる手順を書きます。会社の名指しはしません。型を知っていれば、どの会社でも防げるからです。

書面を見ながら見積を相談するイラスト

相談の実態——件数と金額

国民生活センターが2018年7月に公表した資料では、遺品整理サービスの相談件数は2013年度から2017年度にかけて73件、109件、90件、114件、105件と高止まりしています1,2。契約金額の平均は約42万円、実際に支払った額の平均は約30万円でした1。

2025年10月には、見守り情報として改めて注意喚起が出ています。見積のとき20万円だった作業が、実際には30万円に増額された事例などです3。7年経っても、同じ型が続いています。

公表されている実例——何が起きたか

  • 見積141,000円が、最終320,000円に作業後に追加の費用が上乗せされ、見積の2倍以上を請求された事例です1。
  • 見積370,000円に対して、キャンセル料170,000円契約を取りやめようとしたところ、見積の半分近いキャンセル料を請求された事例です1。
  • 見積20万円が、作業で30万円に2025年の見守り情報の事例です。部分的な見積だけを示し、追加費用の説明をしないまま高額を請求する型として紹介されています3。

いずれも、依頼する側が見積の中身を確かめられなかったところで起きています。金額の大小ではなく、「何が入っていて、何が入っていないか」が見えないことが共通点です。

トラブルの5つの型

  1. 「一式」の見積。行が無いので、増えた分が何なのか分かりません(「一式」の見積書)。
  2. 部分的な見積。清掃だけの見積を示し、搬出・処分・復旧は当日に「別料金」になる型3。
  3. 当日の追加。作業を始めてから「床下まで達していたので追加」。追加が出る条件を先に書いていないと、断れません。
  4. 高額なキャンセル料。契約直後の取りやめに、見積の半分近い請求1。
  5. 定額パック・無許可回収。消費者庁は2022年6月、「定額パック」などの広告で不用品・粗大ごみ回収を行う事業者について注意喚起を出しています4。国民生活センターは、市区町村の許可を受けずに回収を行う事業者への注意も公表しています5(「定額パック」の広告と行政処分)。

契約の前にできる6つ

  1. 見積を行に分けてもらう。清掃・消毒、汚染物の撤去、搬出、処分、消臭、復旧。行ごとに単価が書かれているか。
  2. 追加が出る条件を書いてもらう。「床下まで達していた場合はいくら」のように、条件と金額を先に。
  3. 当日は署名しない。見積に来た日に契約書へ名前を書かない。持ち帰って2〜3社と比べます(相見積の条件をそろえる)。
  4. 8日間を知っておく。訪問を受けてその場で契約した場合は、法定の書面を受け取った日から8日以内なら理由なく解除できます6,7。キャンセル料の規定とは別の権利です(契約したあとの8日間)。
  5. 家財を運ぶ許可を確かめる。市町村の一般廃棄物収集運搬業の許可8。許可業者一覧で社名を照合します(許可を自分で確かめる)。
  6. 消臭保証を書面で。期間と再対応の費用。口頭の「大丈夫です」は保証ではありません。

安い見積を疑う必要はありません

安さ自体は問題ではありません。問題は、行が無い・条件が無い・書面が無い見積です。安い見積でも行と条件がそろっていれば、それが一番よい見積です。

起きてしまったら

請求の根拠を書面で求め、支払いの前にお住まいの消費生活センターに相談してください。国民生活センターは、トラブルの相談先として各地の消費生活センターを案内しています1。契約から8日以内なら、書面で解除の通知を出します。相談先は困ったときの相談先にまとめています。

よくあるご質問

見積より高い請求をされたら、払わないといけませんか

請求の根拠を書面で求め、支払いの前に消費生活センターに相談してください。見積にない作業は、依頼者の承諾なく追加できるものではありません。訪問を受けてその場で契約した場合は、書面を受け取った日から8日以内なら理由なく解除できます。6

遺品整理サービスのトラブルは、どれくらい起きていますか

国民生活センターの2018年の公表では、相談件数は2013〜2017年度で年73〜114件、契約金額の平均は約42万円、実際の支払額の平均は約30万円でした。2025年にも同じ型の注意喚起が出ています。1,3

「定額パック」の広告は信用できますか

消費者庁は2022年6月、定額パックなどの広告で不用品・粗大ごみ回収を行う事業者について注意喚起を公表しています。定額の中に何が含まれ、何が追加になるかを書面で確かめてください。4

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出典

  1. 独立行政法人国民生活センター「こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル(2018年7月19日公表)」https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20180719_1.html(2026-09-22取得)
  2. 独立行政法人国民生活センター「こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル(報道発表資料PDF・相談件数の推移/事例/消費者へのアドバイス)」https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20180719_1.pdf(2026-08-18取得)
  3. 独立行政法人国民生活センター「見守り新鮮情報 第525号(2025年10月30日)」https://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_mailmag/mj-shinsen525.html(2026-08-04取得)
  4. 消費者庁「ウェブサイト上で「お得な定額パック 定額パック料金は、全てが込み込みの料金」などの広告・表示をして不用品・粗大ごみ回収サービスを提供する事業者に関する注意喚起(令和4年6月1日)」https://www.caa.go.jp/notice/entry/028878/(2026-08-12取得)
  5. 独立行政法人国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル──市区町村から一般廃棄物処理業の許可を受けず、違法に回収を行う事業者に注意!(2022年11月2日公表)」https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20221102_1.html(2026-08-04取得)
  6. 消費者庁「訪問販売(特定商取引法ガイド)」https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/doortodoorsales/(2026-08-04取得)
  7. e-Gov法令検索(デジタル庁)「特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57号)第9条(訪問販売における契約の申込みの撤回等)」https://laws.e-gov.go.jp/law/351AC0000000057(2026-08-09取得)
  8. 法務省 日本法令外国語訳データベースシステム「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(第2条・第7条)」https://www.japaneselawtranslation.go.jp/ja/laws/view/4529(2026-08-04取得)

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